昼休みの終わりを知らせる予鈴がなり、空先輩は教室まで送ってくれた。 行きとは違い、あいている両手に淋しさを感じる。 「じゃあまたね」 そう言ってにっこり笑って手を小さく振る空先輩の仕草にきゅんと心が跳ねて。 「はい、また」 私も笑顔で手を振る。 去って行く空先輩の後ろ姿にまで胸がきゅんとして。 …私、こんなにドキドキして大丈夫かな 「…つくし」 そう言われて我に返り、ほんのり熱を持った頬を両手でぱんっと叩き、後ろを振り返る。 「男について行くなって言ってるだろ」