すると綺麗な顔立ちの空先輩が少し悲しそうな表情をした。
「…いや、かな?」
「ちがっ、そういうんじゃなくて」
私は慌てて顔の前で手を振る。
「だって…」
そう呟きながら真っすぐ空先輩を見る。
整った綺麗な顔立ちにどきんとする。
こんなかっこいい人がモテない訳がなくて。
実際、クールな王子様として、もちろん二年生にも私たち一年生にも三年生の先輩にだって人気がある。
そんな空先輩が今、私と一緒にいること自体信じられなくて…。
「…つくしちゃん?」
「私なんかが空先輩のメアドとか知っていいのかな…って」
自分の惨めさが改めてわかる。


