「…………は?」 オレとあきは驚くというより呆気に取られた。 「おま…今なんて?」 「いや、だからなんで朱音にあげなきゃいけねぇの?って…」 「ネックレスは朱音のためじゃないのかよ」 オレの言葉に敏史は目を丸くした。 「あゆみにだけど」 「……あゆみ?」 「あぁ。オレの妹だよ」 敏史の告白にオレとあきは少しの間固まり、 それから深いため息をついた。 何か変?とでも聞きたそうな敏史を目の前にして、 オレたちは、もはや何も言う気力がなかった。 プルルルル