すると空は、凄く不機嫌そうな声で“わかった、敏史に聞いてみる”と言うと電話を切った。
原敏史さん…
「浮気しないって信じてたのに…」
その場にしゃがみ込もうと、ずるずると力を抜いていった瞬間、
「トイレ、入りたいんだけど」
「わわっ、すいません」
いじっている携帯にチャラチャラたくさんキーフォルダーがついている、
なんだか怖いオーラを放つ人が来てしまったから慌てて立ち直し、その場を退けた。
「あんた、出るの?出ないの?」
「で、出るわよっ」
後ろから今入って行った怖いオーラを放つ人の声が聞こえたと思ったら、トイレから知美先輩が出てきた。
「まったくもう、邪魔くさい!」
なんて言ってる声がやっぱり怖い。


