ザバーッとトイレの水を流して、個室のドアを開けると

鏡の前で知美先輩は髪の毛を整えていた。


知美先輩の隣で手を洗い、軽くお辞儀をしてトイレを出た


瞬間


〜♪〜♪♪〜♪〜


「うわぁっ!」


いきなり鳴り出した携帯の着信にびっくりする私。


誰だろう、と画面を覗けば表示されたのは“空”という文字で。


「も…もしもし」


『よぉ、つくし』


たどたどしく電話に出ると、当たり前だけど空の声が聞こえてきてなんだか嬉しかった。


「どうしたの?」


『つくしの声が聞きたくて』