じゃあ違うか。
そう言ってコーヒーを飲むと、テーブルの上に置いていた携帯をスッと取られた。
「おい!」
慌てて取り戻そうとしたが、スッと交わされてしまった。
「つまりサトシの浮気が原因なんだろ?サトシに連絡してさっさと解決しろよ」
そう言ってオレの携帯を操作するあき。
そんなあきの手から携帯を奪い返して、オレは言った。
「でも、敏史はもう浮気しないって言ったんだよ」
するとあきは頬杖をついてオレを見た。
「信じらんねぇ」
「……は?」
「サトシってどうせ違う高校なんだろ?んなの浮気し放題じゃん」
当たり前のように言うあきに返す言葉が見当たらない。
確かにそうだけどさ…。


