「オレたちのクラス、劇やるんです。

オレが王子役でつくしが姫役で」


その言葉に眉間にしわがよる。


つくしちゃんが姫役なのは知っていたが、まさか相手役が拓馬だったなんて…。


「物語は二人が恋に落ちるという内容です。そして最後にキスシーンがあります」


「キスシーン…!?」


思いもしなかった言葉に驚きが隠せない。


拓馬は当たり前のように頷いた。


「先輩、見に来ませんか?オレたちの劇」


「え…」


言葉に詰まる。

つくしちゃんと拓馬のキスシーンなんか見たくないというのが本音で。