その拓馬の声がさっきとは打って変わって低かったから、言葉を失った。


だけど


「…好きだよ」


「え?」


「つくしちゃんに惚れてんだよ」


自分の気持ちに嘘はつけない。


真っすぐ拓馬の目を見て言うと、拓馬ははーとため息をついて、横にある壁に寄り掛かった。



「オレもつくしに惚れてるんですよ」


真っすぐ睨んでいる目付きで言う拓馬。


「だから」


そう言いながらまたオレに向き直って


「勝負しましょう」


微笑みながら言う拓馬だが、目は笑っていない。