つーか、オレモテねぇし。


そう言うあきに朱音ちゃんは、はぁーと深いため息をついて。


「あき先輩はモテる!学校の可愛いライオンなんだから!」


「「可愛いライオン?」」


「そう。いつも可愛いのに、大事なところは男らしくてたくましいからって」


あきがモテるのは知ってたけど、そんな呼び方がついていたなんて知らなかった。


「いや…オレはからかわれてるようにしか思わなかったけど…」


なんてまだ納得のいかなそうなあきに朱音ちゃんは言った。


「とにかく!多分お姉ちゃんとあき先輩が一緒にいるから、ひがまれて連れていかれたんだと思う」