そしてそれをつくしちゃんに投げる。


「それつくしちゃんのだろ?」


オレがつくしちゃんの手の中にあるゴムを見ながら言うと、

あっ…と小さく声を上げたつくしちゃん。


あっ、ってことは、やっぱりつくしちゃんのなんだ。


「これ…っ」


そう言って慌てて自分のスカートのポケットに手を入れるつくしちゃん。


けれど、すぐに固まった。…やはり、見つからなかったんだろう。


「昨日、屋上から階段を降りた時に拾った。

つくしちゃんしか通ってないはずだからつくしちゃんのだと思うんだけど」