ゆっくり頷くつくしちゃんに、ふっと顔を緩めた。 屋上の奥まで行って、二人で並んで、空を見上げる。 隣にいるつくしちゃんをわざと見ないようにして。 「つくしちゃん」 冷静を保って言った。 「…はい」 久しぶりのつくしちゃんの声。 今すぐにでもオレのものにしてしまいたい。 そんな欲求を蹴散らして。冷静に、冷静に。 「一つ聞いてもいいかな?」 「…はい」 つくしちゃんの声を聞いてからゆっくりと言葉を言う。 「好きな人いるの?」