缶をプシュと空け、口に持って行く。 「ねぇ、行こうよ」 そう耳元で囁かれるように言われて、 驚いて知美を見た瞬間。 一一ちゅっ 事故だった。 いや、計画か? オレの頬に知美の唇が音をたてて触れた。 目を丸くするオレに向かって、 「へへっ、当たっちゃったぁ」 なんておどける知美。 そんな姿にいらついたオレは、持っていたまだ中身が入っている缶を手から離し、 知美を壁に押し付けていた。