文化祭を明日に控えた私たち。 「『貴方は隣の国の王子様!どうしてこんなところに…』」 お姫様役の私が叫ぶ。 「『貴女を迎えに来ました』」 キラキラと光る満月のほんのり明るい光が幻想的で。 「『え、なんで…』」 「『そんなことを言ってる暇はない』 『さあ、早くここから逃げましょう』」 まっすぐ私の目を見る拓ちゃん。 役だってわかってても緊張する。 「カットーーっ!!」 その声にふぅと息を出し、拓ちゃんから目を逸らす。 あれから拓ちゃんが直視出来ないんだ。