「返事聞かせてほしいのに」
そう言って、オレの腕に絡まってくる知美。
つくしちゃんの足音がどんどん遠くなっていく。
いらつく感情をどうにか和らげて、
「ごめん、その気持ちには受け取れない。知美は今まで通り、友達通りでいてほしい」
そう知美の目をまっすぐ見て言った。
「そんなの…嫌よっ!」
そう言ってますます腕を絡めてくる知美に、さすがに和らげていた感情が、どうしようもなくなって。
「無理なんだ!」
そう言って、勢いよく絡まっていた知美を振り切った。
「ごめん」
一言だけ言って、その場を立ち去る。


