「なんだか、誰か待ってるみたいだったけど」
そう言ってふっと笑うと間宮さんは、かぁっと顔を赤らめた。
間宮さんって意外とわかりやすいんだね。
「間宮さんってさ男を一歩も寄せつけないって聞いたんだけど、なんであきは平気なの?」
そう意地悪く聞いてみる。
「そ…れは…っ」
ますます顔を真っ赤にさせる間宮さん。
早くあきも言っちゃえばいいのに。
なんて思ってたところで、
「…なんでそこにいんだよ」
かなり声のトーンが低くなってるあきが図書委員用の部屋から出てきた。
「あき…っ」
間宮さんがかすれるくらいの小さい声で言う。


