「わわわ私っ、文化祭の劇の練習をしてただけでっ! その、告白現場を見たかったとかそういうんじゃなくて…っ! あの…その…し、失礼しましたっ!!」 頭が真っ白になりながら、頑張ってそこまで言って、走って屋上を出た。 何も考えず、ひたすら階段を降りて行く。 涙で視界が何も見えない。 私が今、何階にいるかもわからない。 ひたすら降りて。 降りて降りて降りて。 空先輩、あの人と付き合うのかな。 あの人綺麗だし、空先輩にぴったりだよ。 それに中学時代から一緒なんて勝てるわけない。