反射的に私は隠れた。
「ねぇ、今日くらいいいでしょー?」
女子の声だ。
その声に返事をする声。
「無理だって」
…え?この声、空先輩?
ちろりと顔を覗かせる。
そこには、綺麗な長い髪を風で揺らす女の人と
やはり、空先輩がいた。
「なんでよ。最近冷たくない?」
「そんなことないよ」
さらりと交わす空先輩。やっぱり空先輩はクールでかっこいいなぁ。
なんて、やだ、なんか顔の熱上がってきたよぉ。
「嘘。最近冷たい。中学の頃からの仲なのに…
それなのに空、私のことなにもわかってくれない!」
女の人の目が涙でキラキラしてるのが遠くからでもわかる。
「私は空がいるからこの高校にしたの。
ずっと空が好きなの!」


