入学してから、4ヶ月、季節は夏。

そんな事に今更後悔しながら通学路をゆっくりと歩いていく。学校かえればよかった･･･

「はぁ･･･」

「おはよう！ソーマ。どうした？辛気臭い顔して。」

「生まれつきです、ごめんなさい...」

何時の間にか黄桜が隣に居る。何時の間にか黄桜が隣に居て一緒に登校するというのは中学から変わらない。ちなみに俺と黄桜は位ではかな～りの差があるが、同じＡクラスだ。

「生まれつきなんていうもんじゃないぞ？百合亜さんに失礼だ。」

「相変わらずで...おはようございます。」

「あぁ！おはよう」

そう言って笑顔を向ける黄桜に俺は気絶寸前まで追い込まれる。

毎日楽しそうな黄桜が羨ましい。
勉強も運動も何もかもできるがそれだけではない。

黒色と紫色を綺麗に混ぜたような色の腰まであるロングの髪に

白い肌、足は長く、学校指定のソックスがよく映える（ニーハイっていうのか？）


「どうした？顔が真っ赤だぞ？」

「何でもないです・・・」


昔から抜けないこの敬語癖。

俺の親父もそうだったらしいがのだが、これは好意を寄せている異性だけらしい。
今になってもぼそぼそ喋りの敬語口調は変わらない。

母親から受け継いだものは変わった髪の色だけだったけれど、親父から受け継いだものは瞳の色と俺の性格とか癖とか全部だ。

親父のことが大好きな俺の母君は暇になっては俺を甚振るが、俺のことがとても大好きだからそんなことをしているのは大体分かっている。（つもりだ。）