【第一章:コンプレックスと悩みの多すぎる主人公じゃいけないか!】


ヒソヒソ・・・

銀髪。

クスクス・・・

ピンク色の目。

(ラノベの主人公みたいね、ベタな。)

どこからともなく聞こえてくる声に俺は既に涙目。

高校生になれば、もう回りも気にしなくなるだろうと思っていた。

なのに!!

「あれで、校則違反にならないのが不思議よねー」

「よっぽど、低い高校に通ってんじゃないのー?」

だって地毛だから!!


――昔から母親譲りの銀髪と、父親譲りのピンク色の瞳がコンプレックスでしかなかった。
父は金髪にピンクの瞳とお似合いだし、母の銀髪は太陽の光に当たるとキラキラして、もう結構年だというのに毎朝ポストには母への貢物が絶えない。

父から変わった色の瞳、母からもこれまた変わった色の髪色を受け継いでしまった俺は高校せいになっても、この容姿が気になって仕方がなかった!

「せめて女だったら・・・」

銀髪(地毛)ピンクの瞳(ただのハーフ)を持つ俺は白執院奏真(ハクシインソウマ)といいます。以後尾見知りおきを・・・。



だがまだマシなことはこれがただのコンプレックスということだ。
染髪が禁止されていなければ、こんな髪真っ黒に染めてやるし、ずっとカラコン居入れてやる!