カミレツの彼



私は今、怒りがこみあげてくる。



「ちょっと、行くよ!」



お弁当なんか、今はどうでもいい。



また、賢斗の腕をつかんで歩き出す。



「えっ、香澄ちゃん!?」



こんなことを言うやつは、限られている。



「どこ行くの・・・?」



私に引っ張られながら、聞いてくる。



そんなの、決まってるでしょ。