「要君……?」




少しびっくりした様子だ。




「はい?」



「……」




理事長から呼ばれたので返事をしたが、その後理事長は何も言わなかった。



何か考えた様子で腕を組んでいる。




「あの、理事長」




そこで冬真君が理事長を呼ぶ。



理事長は冬真君に呼ばれたのに気づいてはっと顔を上げた。




「な、なんだい?冬真君」




少し焦った様子の理事長に疑問を抱くが冬真君は気にした様子もなく話を続けた。




「高橋の件なんですけど、昨日言ったんですけど俺的に記憶を削除してほしくないんです。でも周りはどうも……」