目を覚ませば知らない場所で寝ていた。



ここは……?




ゾクッ




さっき見ていた夢を思い出し、寒気がした。



冬真君が血に飢えていた。




『吸血鬼とは、人の形をした血をむさぼる獣──』




獣……。




ガチャ




「目が覚めた?」



「冬真君……」




そうだ。



あれは夢だったんだから違う。



冬真君はそんなことしない。




「ずいぶんうなされてたけど、大丈夫?」



「うん……大丈夫」




ベッドに座って少し心を落ち着かせた。



冬真君はベッドの前に立っていた。