black-and-white

問題集をやっていた手を止めてその足音に耳をすました。



真緒ちゃんも問題集を止めて耳をすましている。




「……」




ガラッ




静まる図書室の扉が開くのが聞こえた。




「……澪……」




扉を開けたのは栗田 澪(くりた れい)だった。



雰囲気は冬真君と似てるが、目付きが悪いためあまり人は近寄らない。
一応幼なじみなんだけど、最近は話してない。



「…今日はもう図書室を閉める。やるんだったら寮の部屋にしろ」




澪が冷たく言い放つ。




「澪君って冷たいよね」



「う、うん」




小さな声で言ってきた真緒ちゃんに相づちを打つ。



いつもの事だけど、相変わらず冷たい。



てか、冷た過ぎる。