black-and-white

恐る恐る声をかけると、吸血鬼さんは声を出してくれた。




「その通り。自己紹介が遅れてすまない。神納 徹弥です。一応、人間界で俳優やってます」



「あ、高橋 要です」




俳優をやってるってことに驚きつつ、自分も自己紹介をする。




「はは、ちょっと表情変えただけで困ったりしてくれるなんて……優しいね……」



神納さんの目が赤色に染まる。



あの、教室で見たような赤い目に。




「ふ、おっと失礼。もし、性格悪い吸血鬼だったら、食べられちゃったかもよ?」




食べられる…?




「血を吸われるってことね。人間がこっちの世界に来てるって知ったらみんな放って置かないよ」