black-and-white

冬真君はそのままわたしの手を握り、スタスタ歩いている。



わたしは冬真君に追い付くので精一杯だった。




「ちょ…!冬、真、…君!」




名前を読んでも聞こえてたのかも知れないけど応答してくれなかった。



そして、冬真君の向かった先はわたしたちの教室。



そして、昨日冬真君が言っていた吸血鬼の世界に通じる鏡の前にたった。




「冬真君……どうしたの?」




冬真君は無言のまま鏡に手をあてた。



すると鏡は冬真君の手を飲み込んでいった。




「え…?!」




冬真君は構わずにどんどん進んでいき、鏡は冬真君の腕1本を飲み込んでいた。