black-and-white

そんな…。



じゃあ、今まで吸血鬼と話してたってこと?




「…信じる?」



「……」




わたしは額に手をあてて下を向いた。



いまいち頭が回らない。



そんな時、ある1人の男性が冬真君に話しかける姿が見えた。




「まあまあ、秦。彼女も混乱しているのだろう。また改めればいい」




彼はまだ若そうで20代前半に見える。



茶色っぽい紙は少し癖があるようだ。



ところどころ跳ねている。




「…そうだな。栗田君、要を寮まで送ってあげてくれ」



「…わかった」




わたしは澪に誘導されるまま教室をあとにした。