black-and-white

冬真君に肩を押さえられ、逃げられない状態に。



わたしはまた黙ってコクと頷いた。




「ここに居るのは、全員吸血鬼だ」




冬真君の言葉に、頭の中がフリーズする。



吸血鬼?



全員?



じゃあ、冬真君も?



澪も?



驚いて澪に視線を向けるとそっぽを向いていた。




「彼は、人間だよ。………まだね」



「え…?」




わたしが澪に視線を向けていて思ったのだろう。



だが、最後は聞こえなかった。




「ここに8時に集まってるのはここに吸血鬼の世界へ行ける鏡があるから」




この教室の鏡を見る。



あの鏡は他の教室とは少し雰囲気が違うと思っていたが、まさか別世界に繋がっているとは…。