*** 「人間が…」 ザワザワと騒がしい教室。 「人間がいる」 と聞こえる。 やっぱりここにいる人は人間じゃない…? 「どうして来たんだ」 澪の低い声を聞いて肩がビクッと震える。 怒ってる…? 「怖いね。栗田君…」 「…」 冬真君の言葉で気まずい雰囲気になる。 椅子に座らされたわたしは、自然に冬真君と澪の間に座っていた。 わたしが黙っていると冬真君が顔を覗いてきた。 「…っ」 「昨日の事が、気になってた……?」 昼間より目がしっかり開いている冬真君に見つめられ、戸惑う。