black-and-white

夜からずっと疑問に思っている。




「…要?」



「あ、なに?」



「大丈夫?ボーッとしてるけど」



「うん。大丈夫だよ」




真緒ちゃんに返事を返して教室に足を踏み込む。



教室はいつも通り。



血が垂れたような、妙な跡なんかない。



あの匂いは気のせい?



席に着くと珍しく起きていた冬真君に声をかけられた。




「…どうしたの?」



「え?あ、なんでもないよ」




ほとんど話しかけてくれないので話しかけられたのに驚く。




「…おはよう」



「…おはよ…」




わたしの挨拶に返事したあと、彼はすぐに机に顔を伏せてしまった。