甘い恋には遠すぎて






−−ト…クン……−


その屈託のない笑顔になぜか、私の胸がトキメイた。




そんな馬鹿なっ!!


自分で自分を否定する。たかが、こんな一瞬でときめくわけないっ!


なにかの間違いだ……


きっとそう……



こんなことあるわけない




それから席替えを行い、私は右に貴也さんと左に一臣さんに挟まれた。


少し体を動かすと左腕が一臣さんに当たりそうになり、そちら側だけが、熱くほてっているような気持ちになり、ドキドキする。


まるで腕が心臓にでもなってしまったかのように。