『おい、一臣何やって……まさかナンパか?!ご、ごめんねぇ、お嬢さん……』


『ちげーよっ!!』


俺は否定したが、貴也は聞いてはいなかった。


『あ〜〜っ!!その制服ってS高のだよね?何年生?』


お前のが、ナンパだよ!

『ほら、行くぞっ!!』

結局、俺が貴也の腕を引っ張りその場から連れていくハメになった。


背中越しに


『ありがとうございました!!』


か細いが精一杯の彼女の声が聞こえた。