甘い恋には遠すぎて



さすがの俺もそんなことはしねぇ。


ズンズン奥に向かって進んで行く。


俺には誰ひとり気づかない。


『だからさ〜、俺たちとイイコトしようって。』


『なっ?!』


女の肩に手を回して、どこかに連れて行こうとしてる。


彼女は、怖くて声も出せないようだ。
下を向き、長い黒髪に覆われて顔は見えない。