甘い恋には遠すぎて



いい天気だ−−


海も穏やかで太陽の光で水面がキラキラと輝いている。


でもちょっとさみぃなぁ……。
12月だもんなぁ。




この海、夏稀と一度だけ来たっけな……。


こんなに近い場所なのに、夏稀と堂々と手を繋ぐことも、外を出歩くことも出来なかったっけ……。


そりゃそうか、夏稀は結婚してたしな。




ふと前を見ると、みや美が落ち着きなく歩き回ったり、腕時計を見たり忙しくしている。


プッ……おかしなヤツ。



『みや美!』




声をかけるとわけのわからない顔になり、貴也が来るはずなのに俺が来たもんでビックリしてやがる。