甘い恋には遠すぎて



『徐々に……』


きっと貴也さんに対して、それはないと思う。


『俺に答える筋合いもねぇか。』


私は黙って、一臣さんの後ろを着いていく。


『今日さ、貴也にアンタが自分をどう思ってるのか探り入れてきてくれって頼まれたんだよ。アンタを好きなんだから、そこが気になるのは、当然だよな。』


『…………。』


『アイツいい奴だよ、浮気とかぜって〜しないだろうし。』


『いい人だとは思います。』


『けど、そっから先には進まないパターンかな……。』