甘い恋には遠すぎて



思ったより大きな声が出てしまい自分でもビックリした。


回りのお客様がちらっと振り返っている。


『ん?ナニ?』


かったるそうに振り返る一臣さん。


『あ……あのぅ……一緒に、行きませんか?』


勇気を振り絞り誘った。

『ん−……。』


これで断られたら、なんか切ない。切な過ぎる私。


しばらくの沈黙の後


『やることないし、行くか〜。』


そう言いながら、私の手から一枚チケットを抜き取り歩き出す。


よしっっ!!



やった−−!!!



ドキドキと嬉しさが半分づつな感じ。