雨は最初は小降りだった。

でもだんだん強くなって・・・。

視界が悪い中私達は、
早く家に帰ろうと急いでいた。

フロントガラスにぶち当たる大粒の雨。

そして、

次の瞬間、



前の車がスリップして

私達の車に当たって来た。


「ーーーー・・・っセ。チセ!!チセ!!」

酷い痛み、

頬に打ち付ける雨

ぼんやりと見えるお姉ちゃん。

私を必死で引きずり運ぶ。

生暖かい血の匂い

雨とアスファルトと煙

激しい光。

そして

お姉ちゃんの声は消えた。