体は日に日に元気になっていった。

私の一日はリハビリと読書で終わっていった。

そんなある日、

私の病室に来客が現れた。



ブラウンの明るい色のショートヘアー

長いまつげと大きな目


唇は薄いピンクのグロス

薄いレースのワンピース


清潔な美しさのある女性だ。


「チセ。」

カツカツカツとヒールの音を響かせ、

足早に女性は入ってきた。

ベットを起こして

本を読んでいる私を上からするどく見下ろしていた。

「チセ。私が誰かも分らないの?」

私は女性が私に腹を立てているのを察した。

「3年間生ける屍。生き返ったら記憶喪失。」

この女性と私は何があったのだろう。

「死ねばよかったのよ。」

その声は私の心を震わし

涙腺を刺激した。

「あの時、貴方のせいで貴方と違って有能なお姉さんは死んだ。」

お姉さんは死んだ

貴方のせいで

あの時

有能な

私の・・・。


酷い痛みが頭を襲った。

ぐるぐると映像が回ってる。

頭が割れそう。

シーン、シーンが次々にコマ送りに流れる。

雨の高速道路

私達はドライブしてた

横の運転席には長い黒髪の美人

そう、

尊敬してたお姉ちゃん。