握られた手から熱が込み上げ…そして温かさが広がる。
本当は緊張して仕方なくて、
手も足もガクガクに震えるほど怖くて心配で
「失敗したらどうしよう…」
生徒会代表として、ちゃんとこなさないといけないのに…
「まぁ失敗するだろうな」
「ちょっと!心配して来たんじゃないの?」
湊君は握っていた手に少しだけ力を込めてくる。
「お前毎日部屋で練習してただろ」
「え?何で知ってるの…?」
「あれだけ毎晩ドタバタされたらさすがに気が付く」
うそ…そんなに音立ててた?
少し苦笑い気味に彼を見つめると、珍しく湊君は優しげに目尻を下げて笑う。
「大丈夫だ、失敗しても良いから楽しんでやれ」



