これからも君だけ




そこに立っていたのは湊君。





綺麗に整えられた色素の薄い髪、眩しいほどに着こなされた白のタキシード。





あぁ、王子様ってこういう人の事をいうのかと何故か納得してしまう自分がいて





「どうしたの?部屋間違えたの?」




その考えを悟られないよう、慌てたように口を開いた。





王子様って言っても見た目だけだけどね!
中身は全然王子じゃないし!!






「風紀の女子控え室なら隣だよ」





部屋を間違えたのかと思い湊君に教えてあげているのにもかかわらず、そんなの無視で





コツンコツンと響きの良い革靴の音を鳴らしながら、ゆっくりとこっちへと近づいてくる。