会長が会議室の真ん中の席に座り、私もその隣に座ると朝陽先輩が1人ずつに資料を配り始める。
こんな朝一で会議があるなんてかなり珍しい。
「それではいきなりですが、本題に入りたいと思います」
資料片手に話し出す朝陽先輩
「毎年夏休み前に行われる全校生徒交流会ですが、今年は学園内でのダンスパーティーが開催される事が今朝の職員会議で決まりました」
「交流会?」
そんなの毎年やってるんだ。
それにしても…ダンスパーティーって私の最も苦手なジャンル…
さすがお金持ち学校というか…普通の高校生はダンスパーティーなんてしないし興味無いと思う…けどうちの学園はちがうんだよね…
こういうキラキラピカピカした事が大好きなんだろうな…
「えー先生達の事情により、今年は決まるのが遅くて開催日まであと二週間しかありません。なので皆さん今日からお仕事頑張りましょう」
ニコッと笑って見せる朝陽先輩は、今日も清々しいほどステキな笑顔で思わず見惚れてしまう。
ん?え!?二週間?
もうすぐじゃないですか!!
思わず朝陽先輩の笑顔に惑わされそうになったけど!!2週間って!今日からものすごく忙しいんじゃ…
「二週間!?嘘でしょ?」
それにすぐさま反応したのは桜先輩
「僕そんな毎日生徒会の仕事したくないよー」
面倒くさそうに眉を歪ます未来は、本当に怖いもの知らずの素直君だ。
「未来、文句言わないの」
私が未来に注意をすると、未来はいじけたように口を尖らす。
「陸だってやりたくないくせに」
「そ、そんな事ないよ…!!」
たしかに…毎日生徒会の仕事してたら婚約話を解消する時間がないかも…



