まって、この状況がサッパリ理解できない。 何故か高級ホテルにいる父と母、 目の前には綺麗で品のあるマダム。 その奥には見たことのないダンディーなおじさままでいる。 そして私、 何故かめいいっぱい着飾った私。 「あら、ちょっうど良かったわ!湊(ミナト)も到着したのね!」 目の前のマダムの声に、皆が一斉に私からその後ろへと視線を移動させる。 「遅くなり、申し訳ありません」 よく響く綺麗な声だと思った 綺麗でいて少し低く、どこか品のあるそんな話し方だと思った。