「行くか?」



後ろでは雑誌を閉じたパタンという音が聞こえて、レツが私の腰へと腕を回す



「どこに?」



まだ夜ご飯には速い時間帯だ。私の腹の虫だって鳴っていない…



「花見」



「えっ!!本当!!?」



「あぁ」



レツの方へと振り返っると、レツが腰を寄せていたせいか顔がやたら近い


普段はドキドキしている所だけど、今はそれどころじゃないぐらいテンションが上がって



「行く行く行く!!!」


私の瞳はよっぽどキラキラでもしていたんだろう

レツが私の前髪にふれると、嬉しそうに骨格を上げた。