REAL HOPE Ⅱ




「ジュン、行くぞ」


私の手を握ったレツは、筋の通った大きな腕でグイッと引き寄せる



「うん」



下におりると総ちゃんが車をあけて待ってくれていて

私とレツが乗ると、その扉はバタンと閉じられた。




ふぅと息をつく私の隣のレツが、


「辛かったら寄っ掛かっていいぞ」

そう言って私の頭を肩に引き寄せる。



ハッキリ言ってこの体制…緊張するんだけど


心拍数上がって余計に熱上がりそう。



でもそんな事考えているうちも、さっきより頭がボーっとしてきて



レツの少し冷たい手が私の額に触れる。

きっと私のオデコが熱いからレツの手が冷たく感じるのだろう



「着いたら起こしてやるから寝ろ。」




その声に、私はゆっくりと瞳を閉じた。