「帰ろう」 その声に、どうしてもビクついてしまう私に レツが私の手を包む。 「お前の家じゃない。俺ん家だ」 「レツん家?」 くいっと手を握り返すと、ふとレツを見つめる 「熱がある。そんな奴を簡単に帰せるわけないだろ」 「へ?熱」 そういえば、ずっと頭がボーっとしていたっけ… やっぱりあの日、レツの言う事を聞かないで濡れたままでいたから 風邪引いたんだ……