翌朝、重い体を起こして鏡の前に立つと
身体中真っ赤な自分がうつっていた。
ところ所深く入ったのか、爪跡のままのカサブタ…
ズクンッ
昨日の事を思い出して、またそのカサブタをひたすらかきむしる
その傷からは赤くはえた色がじわっと滲み、またカサブタへと変わっていくのだろう。
私はボーっとする頭を無理矢理叩き起こしながら、ワイシャツに手を通した。
よかった。まだ長袖の時期で…
普段は折り曲げるワイシャツを、今日はそのまま腕のボタンを止める
首から見える赤い傷は、普段しない学校指定のネクタイを上まであげて隠した。
これならバレない…
皆に私がイラナイ子だって事はバレない。



