リビングに入るとカレーのいい匂いが漂っていて、
テーブルの上には美味しそうなカレーがのせてあった。
「美味しそう。いただきますっ!」
スプーンを手に取ってカレーを口に入れようとした時だった。
「あー、サッパリしたー」
「あ、慶太くん丁度良いところに来たわね。ごはん出来たわよ」
お母さんが異常なまでに甘い声を出して慶太にすりよる。
‥こないだまでは「興味ない」とか言っちゃってたくせに。
お母さんの豹変ぶりに少しムスッとしながらも、黙々とカレーを食べる。
やっぱりカレーおいしい!
「カレーだ!俺めっちゃカレー好きなんですよ」
な、なに‥?!
お前お母さんの前だと営業スマイルなのか?!
ずるいよ、そんなの!
あたしの前ではあんななのに!
そりゃお母さんだってあんな笑顔見せられたら落ちるよね。
あたしだってあの笑顔に騙されてたんだから。
だからお母さんの気持ちはわからなくないけど‥
でも本性を知ってしまった以上、あの笑顔を見てもなにも思わない。
‥ちょっと胸キュンするだけ。

