☆あたしの隣は俺様芸能人っ?!




へなへなと力が抜けたように
その場に座り込むと

慶太がしゃがんであたしの目線に顔を合わせる。


「‥俺の本性知った罰だよ。‥まぁ莉乃にとってはラッキーなことかもしれねーけどな」


フッと笑う慶太に、なぜだか怒りが沸いてきた。


「──‥い」

「ん?聞こえねーよ」

「いい加減にしなさーい!!!」

「ーっ!」


ガツンと慶太の顔に思いっきりビンタをお見舞いする。


「なんなのよアンタ!たかが本性知られたくらいで。男ならもっと広い心で女の子に接しなさいよーっ!」


息する暇もないくらいの早口で話すあたしに
慶太は口をポカンと開けている。



「大体ね、ちょっと売れてるからって調子乗りすぎなのよ。
勝手に一緒に住むとか決めないでよ!あたしは絶対に嫌だから。同居なんて許さないから!」


言い切ったころにはもう息が上がってしまっていた。


ここまで早く喋ったの、
生まれてはじめてかもしれない。