「え、何?!」
これはもしかして‥
"性犯罪"とかいうやつ?!
それはやばいって!
早く逃げなくちゃっ
そう思っていても、いざとなると
足がすくんで動けない。
その場でもたもたしていると、
車のドアが静かに開いた。
(もうだめだ────‥っ)
ギュッと固く目を瞑ると、
頭をコツンと叩かれた。
「‥あれ?」
その軽さに驚いて目を開けると、
不思議そうにあたしを見つめる
慶太が立っていた。
「お前なにやってんの?」
「け、慶太?!」
なんだ、慶太か。
びっくりさせないでよ。
怖かったんだから!
「よかったぁ‥」
こんなとこで処女喪失なんて
たまったもんじゃないからね。
慶太でよかったよ‥
‥‥‥‥‥‥‥ん?
「け、慶太ぁぁぁぁぁ?!」

