そしたらユウはね、私の頭を撫でたの。
「まあみ、頑張ったな」
そう言いながら。
でもね、血で文字を書いたのは私じゃない。
ユウにも聞いたけど、違うって言ってた。
アキラも。
だから私は思う。
このゲームには、本物の主催者がいる。
……長い長い一本道を私たちは歩く。
途中、時雨ちゃんの部屋を通った。
私はドアを開けて、中を見渡す。
「アキラ、ユウ。ずいぶんひどいコロし方ね」
「いや、抵抗するから」
それでも、ひどいわ。
後ろからついてくる圭さんが、ふと部屋を覗く。
「う、うあぁ…。うあぁぁぁぁあ!」
圭さんは泣き叫ぶ。
だって、時雨ちゃんの首と体は真っ二つになってるから。
それだけならまだいい。
胸や腕、脚にはナイフで刺した跡。
時雨ちゃんの生首が、圭さんを静かに見つめていた。