「では、俺たちも一つ教えてやる。今この敷地内で生きているのは、俺たち四人と、王子と、女王とスナイパーとチェシャ猫だ」
アリスは、元の声に戻りニッコリした顔で言う。
「圭さん…。私ね、圭さんの言いたいこと分かるよ。時雨は?薬屋は?黒ウサギは?まさか、こいつらが…。そんなカンジでしょ?」
私はベッドに座り、冷静にそう言った。
戦場では、焦った者は消えていく。
生き残るためには、冷静でいなきゃね。
「でも、ごめん圭さん。その質問は、次の質問を答えてからじゃなきゃ言えないの」
私はベットから立ち上がり、再び胸ポケットからあれを取り出した。
あれ、とは、刀。


